BURNING MOUTH
「見た目には異常がないのに痛い・しみる」——舌痛症や口腔灼熱症候群(BMS)と呼ばれる症状は、適切な診断と段階的なアプローチで改善が見込める分野です。一人で悩まず、ご相談ください。
見えない痛みに寄り添う
舌痛症(ぜっつうしょう)・口腔灼熱症候群(Burning Mouth Syndrome:BMS)は、口腔粘膜に明らかな病変がないにもかかわらず、舌や口の中に焼けるような・ヒリヒリするような痛みが続く状態を指します。50〜70代の女性に多く見られ、複数の医療機関を受診しても原因がわからずに辛い思いをされている方も少なくありません。
当院では、まず原因となりうる口腔内疾患(カンジダ症・粘膜疾患・補綴物の刺激・口腔乾燥・ガルバニー電流など)を一つずつ除外し、症状を段階的に改善していくアプローチを取ります。必要に応じて医科の口腔外科・心療内科・神経内科と連携します。
SUPERVISOR
01 — PRIMARY BMS
明らかな原因疾患がない、神経障害性疼痛と考えられる病態です。閉経前後の女性に多く見られ、自律神経・末梢神経・中枢神経の関与が複合的に推測されています。
02 — CANDIDIASIS
真菌(カンジダ菌)の異常増殖による粘膜炎症。舌のヒリヒリ・赤み・白苔として現れます。免疫低下・口腔乾燥・義歯不適合・抗菌薬使用後に多く見られ、抗真菌薬で改善することが多い病態です。
03 — DRY MOUTH
唾液量低下により粘膜が乾燥・脆弱化し、刺激に対する痛みが出やすくなります。服薬・全身疾患・加齢が背景にあることが多いです。
04 — NUTRITIONAL
鉄欠乏性貧血、ビタミンB12・葉酸・亜鉛不足は舌炎・舌痛の原因となります。血液検査と栄養補充で改善が期待できます。当院常駐の管理栄養士による食事相談も併用できます。
05 — LOCAL IRRITATION
鋭縁の被せ物・義歯の縁・尖った歯石が舌や粘膜を機械的に刺激しているケース。異種金属によるガルバニー電流が関与することもあります。原因が特定されれば、調整・除去で改善します。
SELF CHECK
舌の先・縁が焼けるように痛む・ヒリヒリする
口の中の粘膜全体がしみる感じがある
何かに集中すると症状が軽くなる
夕方〜夜にかけて症状が強くなる
食事中は痛みを感じにくい
数ヶ月以上にわたって症状が続いている
味覚が変わった・苦みを感じることがある
複数の医療機関を受診しても原因がわからなかった
2つ以上当てはまる場合、お気軽にご相談ください。原因の段階的な探索からお手伝いします。
症状の始まり、強さ、日内変動、誘発・軽減する因子、服薬状況、全身疾患を時間をかけてお伺いします。
粘膜の状態、舌苔、義歯・補綴物の適合、唾液量を確認。必要に応じてカンジダ菌の検査を行います。
鋭縁の被せ物・義歯の調整、歯石除去で機械的な刺激を取り除きます。これだけで症状が改善するケースもあります。
カンジダ症には抗真菌薬、口腔乾燥には保湿ケア、栄養不足には食事指導と医科への紹介、と原因別にアプローチします。
明らかな原因が見つからず原発性BMSと考えられる場合は、大学病院口腔外科・心療内科・神経内科への紹介をご案内します。長期的に伴走する姿勢で対応します。
FAQ
A. 口腔がんは視診・触診で疑いを除外できることが多い疾患です。初診時にお口の中をよく確認し、必要に応じて口腔外科への紹介もご案内します。心配な症状は早めにご相談ください。
A. 原因によって大きく異なります。カンジダ症や局所刺激が原因なら数週間〜1ヶ月程度、栄養不足の補正には数ヶ月、原発性BMSの場合は長期的に管理しながら付き合っていく形になります。
A. 診査・カンジダ検査・歯石除去・補綴物の調整など、原因検索の大部分は保険診療で対応できます。
A. 当院では、まず歯科的に解決できる原因を一通り探索したうえで、必要があれば医科への紹介をご相談します。「気のせい」で片付けず、丁寧に対応します。
DISCLAIMER
本ページは一般的な歯科医療情報の提供を目的としています。記載内容は、日本口腔外科学会・日本口腔粘膜学会・国際口腔顔面痛学会(IASP関連)の知見、ならびに国内外の歯科専門誌で報告された研究データを参考にしています。
研究データは集団における傾向であり、個別の効果や成功を保証するものではありません。原因不明の口腔痛・粘膜の異常が続く場合は、医科口腔外科を含む専門医療機関での精査が必要です。
CONTACT
「他で原因がわからなかった」という方も、お話を伺うところから始めます。秘密厳守でお受けします。